Formula 1 : GP DiaryUpdated on Mar. 27th, 2000.

第2戦 ブラジルGP

予選

 今年はしばらく、予選はマクラーレン、決勝はフェラーリが征するという方程式が成り立つのかなと思い始めている。

 今回のGP中継の解説が川井一仁さんだから、今宮純一さんの何倍もおもしろい情報を勢いのあるトークで聞けるのがとてもうれしい。細かいところまでふつうに語れるところが、解説者としてオッケーなところですな。

 さてさて、マクラーレン勢の金曜日からのコメントを読んでてちょっと気になっているのが、車が滑らないらしいことである。予選中フェラーリ勢がコースオフしたり(ミハエル・シューマッハ)、マシンの乱れた姿勢を大きく修正したり、ブレーキングでタイヤスモークを上げたりしていた。対するマクラーレン勢は、'98年のオーストラリアGPを彷彿とさせる勢いでコーナーを駆け抜けていく姿がテレビで見て取れた。それでもタイム差がそれほど開かなかったのは、今年のフェラーリ勢の強さといえるだろう。それにしても、バリチェロがポールポジションと信じていたのに、ちょっと残念。

 上位4台の話はここまでにして、それ以下に目を向けたいと思う。5位がフィジケラ、6位がアーバイン。これは運によるところが大きいのではないかと思う。というのも、予選セッション中の3度の看板脱落と雨によって、タイムアタックのチャンスを失ったドライバー、チームがたくさんあったからだ。だが、予選は去年に引き続いて僅差の勝負なので、4位まではマクラーレンvsフェラーリで、5位以下はどう変わってもおかしくないようだ。とはいうもののジョーダンのフレンツェンとトゥルーリは、5・6位に入る自信があるんだとか。それは、次戦でやってもらいましょ。

決勝

 大好きなフェラーリのお話はあとにして、ちょっと気にしているジャガーのお話から。ハーバートもアーバインも決勝でまともに走れてない。ハーバートのマシントラブルは、川井さんの解説の中にもあったとおりエンジンの潤滑油関係だと思う(筆者判断)が、アーバインのはどうも序盤からブレーキがおかしかった。フィジケラに追いつかれてからプッシュするのに、タイヤスモークばっかりあげていた。去年の今頃のスチュワートの再現にもなっていない(予選も含めて言うと)。スチュワートが昨年終盤に向けて積み上げた努力が、ニューマシンに何も現れていないのがどうも気になるんだよなぁ。

 フェラーリの作戦は本当に大当たり。でも、バリチェロ残念。

 やっぱり今年のミハエル・シューマッハは違うねぇ。走りがものすごくシャープだ。筆者はF1を'97年から見てるから、それ以前の走りをほとんど見てないんだけど、友人に聞くところの、また雑誌で読んだところのベネトン時代を思い出させる走りのようだ。昨年、一昨年の、苦悩に満ちた走りではなくなっている。2ラップ目に入ってすぐにハッキネンをすぱっとオーバーテイクするところなんて、鮮やかとしかいいようがない。バリチェロもハッキネンを抜かすシーンがテレビに映ったけど、シューマッハと比べると遜色を感じてしまった。そろそろバリチェロも左足ブレーキしたほうがいいんじゃないの?

 昨年、決勝レース中にフェラーリマシンがトラブルで戦列を去ったのは、確かサンマリノでのアーバインのマシンだけだったと記憶している(ミハエルの事故は別として)。そんなもんだから、やっぱりフェラーリはセカンドドライバーのバリチェロのマシンに気合いの入った整備をしていないのではないかと、ちょっと疑いたくなっちゃった。今年、ミハエルのマシンが全く白煙を上げないようだと、この可能性がでてきちゃうんじゃない? まあ、ミハエルにしてみれば、ルーベンスがいることでお尻に火がついてがんばっちゃうんだろうけど。

 フェラーリマシンの信頼性は、まだ全然完璧じゃないんだ。なぜなら、バリチェロのマシンの方に白煙が上がるようなトラブルがあったし、ミハエルが最後の10周とちょっとペースを落として走らなければならなかったからだ。たぶんその対策をサンマリノ(フェラーリ地元)までに施してきて、さらにパーツのデザインが小変更されてくるんだろうなと予想している。最強のフェラーリ伝説ができるかな?

成績やレースの経過など詳しくは、F1 TodayDaily F1へ。

Copyright (c) 1997-2000 Macoon. All Rights Reserved.


トップページへ