筆者の予想は、あんまり当たらなかったみたいだ。でも、フェラーリ優勝、ビルヌーブ入賞は当たってた。
ミハエル・シューマッハのピットストップでポジションアップ、優勝。ハッキネンのマシンが何かへんなものを車の下に巻き込んで壊してしまったり、エンジンが切れかかったりしたようで、その減速が響いたことも要因になったようだ。しかし、バリチェロの2回目のピットストップで、クルサードが逆転1ポジションダウン。あれは仕方ない。今までもあのピット位置が1チーム分違うと、ピット出口に近い方が先にピットをあとにできる。逆転ができたのを見たのは、アーバイン(ジャガー)とトゥルーリ(ジョーダン)の1回目のピットストップのときが初めてだ(とお思う)。バリチェロは、シートベルトが原因で体の痛みを訴えていたとのことだが、それ以外にマシンのセットアップもいいのが見つからなくて四苦八苦していた。ゴール直前でミハエル・シューマッハの前を走っていたということは周回遅れになりそうだったということだ。そうとう苦しかったんだろう。是非、表彰台に上って欲しかったのだが。
この前は表彰台のベネトンが、今回は周回遅れと、全くふるわなかった。周回遅れにされるジャンカルロ・フィジケラがかわいそうに見えた。しかも、ベネトンが両ドライバーにとても遅い1ストップを敢行させたのは、わけがわからない。抜きどころのないサーキットで、燃料で重いマシンはスピードが延びないのが当たり前で、タイヤも痛んでくるし、タイムも上がらない。監督フラビオ・ブリアトーレの頭脳はどうなってるの?
ちょっと驚いたのが、BARは日石三菱の燃料を使いだしたんだとか。エンジンも燃料も日本の会社が提供しているのだ。BARはBritish American Racingの略だが、これに日本のJをつけてBAR-Jにしたくなるくらいだ。でも、ベネトンのAgipやフェラーリのShellのように、デカデカとスポンサーのステッカーを貼ってないのがちょっと寂しい。次戦から、BARはエアロダイナミクスを大幅に変更してくるとのことで、表彰台をねらえるパフォーマンスをしてくれることだろう。でも、フェラーリを食わないでね。(笑)
今回フジテレビのF1中継のゲストが、ミュージシャンの世良公則さんだった。実は、F1業界人以外でよくわかったことを言うゲストは、この人以外にいない。彼の話をきっかけに今宮さんが話し始めるし。
このGPの前に、1998年のサンマリノGPをビデオで見た。このときは、最強と言われたMP4/13マクラーレン勢はハッキネンがギアトラブルでリタイア、クルサードが優勝している。ミハエル・シューマッハは後に非難の嵐を呼ぶサイドウィング(これはこれでかっこいいと思う)をつけたフェラーリF300でクルサードを一生懸命追いかけて2位、3位アーバイン。あのときはバリエンテ・アルタというシケイン(スタートから3つ目、アクア・ミネラーリのあとのシケイン)の直後の縁石の外側に少しブロックが足してあった。そんなもんだから、そのシケインはハイスピードで攻めていけるようになっていた。'98年にグルーブドタイヤが導入されてから縁石が増えたのだが、毎年巡ってくる同じサーキットでのグランプリも、縁石が増えることによって走り方が変わってタイムアップしていることにも注目していくのも、F1の楽しみ方だよん。