Formula 1 : GP Diary > Rd.6 Canada GPUpdated on Jun. 16th, 1999.

第6戦 カナダGP

予選

 新エンジン投入のフェラーリが、長い直線でマクラーレンと互角のスピードを出していることに驚いた。しかも、くねくねしたカナダの第1セクター、第2セクターが得意なフェラーリ勢は、マクラーレンにタイム差をつけたままタイム計測開始・終了地点まで戻れる。筆者、フェラーリの1-2体制を心から期待したが、そこまでの勢いはなかった。アーバインが、最終アタックでスロー走行のクルマに捕まったため、思い通りの走りができず、ハッキネンと僅かな差でスターティング・ポジションが繰り下げられたのだ。

 筆者が注目しているのハーバートが、ようやくトップ10入りした。入賞が、期待できる。

 このカナダGPはフジテレビで生中継されたが、予選中あまり拾われないタイヤスリップの音がきちんとテレビのスピーカーから聞こえた。集音関係の設置の仕方が良かったのだろう。筆者が鈴鹿のヘアピンで聞いた、タイヤのスリップ音がF1中継で音が拾われていないことに気づいてからしばらく気にしていたことだった。今後、全てのGPでこのスリップ音が聞こえるような集音設備を設けて欲しいな。


決勝

 ミハエルのクラッシュは何じゃ、ありゃ? “子供を作ると遅く走るようになる”というエンツォ・フェラーリの言葉が、“子供を作ると集中力が切れやすくなる”と代わって聞こえてくるぜ。

 スタート直後から、波乱のレース。まず、プロストのトゥルーリがブレーキングミスで単独スピン。ザウバーのアレジの後輪をもぎ取り、スチュワートのバリチェロの横っ腹に体当たりをかましてしまう。アレジは去年も同じコーナーで、トゥルーリにクラッシュされ0周回でレースを終えている。これで、因縁の関係が出来上がってしまったことだろう。現に、アレジはプロスト監督本人のところへ行って、何かを訴えていたようだ。ちょっとだけテレビに映った。

 フェラーリは、予選で使ったニューエンジンは決勝では使わなかった。信頼性の確保が足りないからだろうか。もう生まれながらにして、十分な信頼性がありそうなものだが。

 それにしても、クルサードのアーバインのオーバーテイクの強引さったらなかった。それに巻き込まれたアーバインの、8位から3位までの追い上げもすごかった。

 最後にとても気にしていることがある。それは、フレンツェンの負傷の具合である。カメラはフレンツェンの自己の一部始終を捕らえていなかったが、かなり強い衝撃を受けたようであった。ジョーダンマシンの右半分がなくなってしまったほどなのだから。アイルトン・セナのクラッシュがまた、頭のどこかをよぎった。まさか、解説者の中野信治(ジョーダンテストドライバー)が“スポット参戦できるチャンス”なんて考えていないだろうなぁ。

成績やレースの経過など詳しくは、F1 TodayDaily F1へ。

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