Formula 1 : GP Diary > Rd.7 France GPUpdated on Jun. 27th, 1999.

第7戦 フランスGP

予選

 雨が降って波乱の予選となってしまったが、期待のバリチェロ(スチュワート)がポールポジションを確保し、またミハエル・シューマッハ(フェラーリ)が上位陣の中で比較的良いグリッドを取れたことに筆者は満足だ。

 少なからず昨年のオーストリアGPの雨の後の予選を思い出させるものがあったが、今回の予選は雨が中盤にかけて一時強くなるということで見ている側、運転する側のドキドキ感がアップしてしまった。直進しているはずが曲がっている、ギアのシフトアップに気を使って加速をゆるめにするなど各ドライバーは頑張っていた。

 雨の降り具合でタイムの出方が左右されるのだが、今回はバリチェロやアレジ(ザウバー)みたいにセッション開始早々に走るのがベストだったようだ。雨の後晴れてくるときは、セッション終了間際がいちばんおいしいということになる。予選観戦のポイントといえる。「ああアーバイン、雨が強くなってからじゃ遅いぞ」とか感想が述べられるようになるといい。<やけに偉そうな発言!>

 この前のカナダGP、予選の感想のところに「タイヤスリップの音がきちんとテレビのスピーカーから聞こえた」ということを書いたが、今回のグランプリエンジン音に混じってタイヤの上げる水しぶき音が聞こえるとなお良かった。うちのテレビ(某H社製)のスピーカーがクリアなサウンドを伝えてくれていないということも考えられるが。<某S社製のなら聞こえるのでは?>

 毎年恒例のことだが、フランス、イギリス、ドイツで行われるGPは、タバコ広告禁止となっている。トップチームはたいてい、メインスポンサーをタバコメーカーにお願いしている。フェラーリのMarlboro、ベネトンのMILD SEVEN、ジョーダンのBENSON & HEDGES、マクラーレンのWest、プロストのGAULOISESなどがそうだ。フェラーリとプロストはそれぞれのスポンサー名のところをバーコード状にあるいはロゴだけを入れ、ベネトンはMILD SEVENロゴと同じ書体でBENETTON、ジョーダンはBUZZIN & HORNETS(ハチのブンブン音とスズメバチ)という文字を代わりに入れています。マクラーレンはWestのロゴを入れたり、Westのところを真っ白にしたりしてきたが、今回は新たな試みをしていた。なんとWestの代わりにドライバー名、“Mika” と“David”と入れていたのだ。ドライバー名を入れると、一層ドライバーの存在感が上がるのでとても効果のあるアピールになっていい感じだ。以前、'97年のドイツでジョーダンがフィジケラ用に“FISSSSSI”、ラルフ・シューマッハ用に“SSSSSHUEY”という文字を入れていた。あれと同じかなと、思い出したりもして。(6月27日)


決勝

 まったく雨のGP、楽しませてくれるじゃないの! 序盤のマクラーレン勢の快走を見て、予選は混乱模様でも決勝はいつも通りの展開になってしまうのかと思ったが、そうはならなかったのでひと安心(だってつまらないじゃん!)。筆者が大いに期待していたアレジが激しい雨の中戦列を去り、雨セッティングといわれていたミハエル・シューマッハもいざ雨が降り始めてもドライ時に稼げなかったマージンを相も変わらず稼ぎきれず、応援のしがいがなかった。しかし、スチュワートの初ポールを取った男ルーベンス・バリチェロは快調。筆者が今年のトップ3のチームを挙げるときに迷ってしまうのが、ジョーダン無限ホンダとスチュワート・フォードだが、今回はスチュワートに思いを託した。何度かフェラーリ勢やマクラーレン勢に抜かれても、動揺せずに走り続ける勇姿は感慨深いものだった。フレンツェンが1ストップだったので1位は揺るぎないものだとしても、せめてハッキネンに喰われずに2位にとどまってほしかった。それでも、スチュワートがF1参戦以来限りなく勝利に近い3位だったのではないだろうか。最近のスチュワートは、安定したレース展開ができるようになったのだ。

 来年F1復帰のホンダのエンジンを、無限を通して供給してもらえるジョーダンはそれにしても元気だ。特に、フレンツェンが。カナダでのクラッシュによる後遺症をものともせず、フレンツェンが勝利をつかんだ。ヒルは、次のイギリスGPでラストランということになったが、フレンツェン同様に運をつかめ!

 (カナダではスチュワートに乗っての初めての完走を果たせたのにまたつきがなくなったのか?)ハーバートも、バリチェロの後を追え!

成績やレースの経過など詳しくは、F1 TodayDaily F1へ。

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