結果はちょっとつまらないけど、見応えがあったんじゃないかな?
フレンツェン(ジョーダン)は、前の週のモンツァでのテストと同じように好調だったのです。ついにフロントロウにハッキネンと並んだのです! 無限ホンダエンジンのスペックアップと、フレンツェンのモチベーションがカチッとかみ合っている感じです。同僚のヒル(ジョーダン)は8位。フレンツェンほど輝かしい結果ではない。ブラジルでのバリチェロとハーバートみたいなものかな。
イニシャルがミハエル・シューマッハと同じミカ・サロ(フェラーリ)が、ナンバーワンになったはずのアーバインよりも速いのは意外だった。自信があったはずのアーバイン。モンツァのテストで「今年のフェラーリのローダウンフォースパッケージはいいんだ」と自信を持っていたのに、森の出口のコーナーでコースアウトしたり、インフィールドのヘアピンでタイヤスモークを上げていたぞ。
今までどうしようもなく遅いと思っていたプロストAP-02だったが、ロウダウンフォースにすると水を得た魚のように蘇った。金曜日のフリー走行で、トゥルーリのトップタイムには驚かされた。
「ロウダウンフォースなら自信がある」コメントしていたベネトン勢だが、プロストと同じくらいのパフォーマンスにとどまった。どうも、空気抵抗の少ないマシンなのだろうが、ハイダウンフォースをつけるとプロストと同じようにどうしようもないクルマになってしまう。現にオーストリアGPなど今までのGPのいくつかの決勝で、マクラーレン勢がリヤウィングを2枚立ててつけてたのに対して、ベネトンは1枚でしかも薄いハイダウンフォース仕様になっていた。こんなことをしないとスピードを稼げないのはいいマシンとは言えないね。
ジャン・アレジ(ザウバー)21番手。去年の後半にフェラーリに使われたエンジンとベテランの技量を持ってしても、だめなのか。もしかして、決勝では一人でワンストップで来る? そのためにハードタイヤか。ほとんどのドライバーがソフトをチョイスしているのに。
アーバインは優勝をもくろんでいるようだが、思い切った作戦を成功させたりしない限り、暗雲が漂っていると言える。フレンツェンは、ニューエンジンが根を上げなければ表彰台行きだろう。表彰台候補は、フレンツェン、アーバイン、サロと読んだ(いつも通りマクラーレン勢ははずしてあります!)。(8月1日)