Formula 1 : GP Diary > Rd.10 German GPUpdated on Aug. 3rd, 1999.

第10戦 ドイツGP

予選

 結果はちょっとつまらないけど、見応えがあったんじゃないかな?

 フレンツェン(ジョーダン)は、前の週のモンツァでのテストと同じように好調だったのです。ついにフロントロウにハッキネンと並んだのです! 無限ホンダエンジンのスペックアップと、フレンツェンのモチベーションがカチッとかみ合っている感じです。同僚のヒル(ジョーダン)は8位。フレンツェンほど輝かしい結果ではない。ブラジルでのバリチェロとハーバートみたいなものかな。

 イニシャルがミハエル・シューマッハと同じミカ・サロ(フェラーリ)が、ナンバーワンになったはずのアーバインよりも速いのは意外だった。自信があったはずのアーバイン。モンツァのテストで「今年のフェラーリのローダウンフォースパッケージはいいんだ」と自信を持っていたのに、森の出口のコーナーでコースアウトしたり、インフィールドのヘアピンでタイヤスモークを上げていたぞ。

 今までどうしようもなく遅いと思っていたプロストAP-02だったが、ロウダウンフォースにすると水を得た魚のように蘇った。金曜日のフリー走行で、トゥルーリのトップタイムには驚かされた。

 「ロウダウンフォースなら自信がある」コメントしていたベネトン勢だが、プロストと同じくらいのパフォーマンスにとどまった。どうも、空気抵抗の少ないマシンなのだろうが、ハイダウンフォースをつけるとプロストと同じようにどうしようもないクルマになってしまう。現にオーストリアGPなど今までのGPのいくつかの決勝で、マクラーレン勢がリヤウィングを2枚立ててつけてたのに対して、ベネトンは1枚でしかも薄いハイダウンフォース仕様になっていた。こんなことをしないとスピードを稼げないのはいいマシンとは言えないね。

 ジャン・アレジ(ザウバー)21番手。去年の後半にフェラーリに使われたエンジンとベテランの技量を持ってしても、だめなのか。もしかして、決勝では一人でワンストップで来る? そのためにハードタイヤか。ほとんどのドライバーがソフトをチョイスしているのに。

 アーバインは優勝をもくろんでいるようだが、思い切った作戦を成功させたりしない限り、暗雲が漂っていると言える。フレンツェンは、ニューエンジンが根を上げなければ表彰台行きだろう。表彰台候補は、フレンツェン、アーバイン、サロと読んだ(いつも通りマクラーレン勢ははずしてあります!)。(8月1日)


決勝

 「これ本番ですか?(秋山豊寛が宇宙へ向けて発射されたロケット、ソユーズから地球に届けてくれた第一声)」アーバインがワールドチャンピオンへ向かってまっしぐらだということに対して抱く気持ちが、こんな言葉で表される。しかも、筆者の望むフェラーリのコンストラクターズタイトルへの道が大きく開けてきた。素直にうれしい。

 アーバインのミスのない走りと、サロのフェラーリでの2戦目とは思えないほどの安定した走りに、感激だ。しかも、サロのスタートがとくによく、一時はトップを独走をするというパフォーマンスはミハエルとなんら変わりないじゃん!

 ヒルはトラブルのないマシンを、ピットで止めた。コース上でブレーキをミスったりしてコースアウトを何度かしていたし、片やフレンツェンはトップ争いをしているのにヒルのほうといえばベネトンのブルツとやりあってたり、アロウズのデ・ラ・ロサと争っていたりと奮わない。だからといって、試合を放棄するなんて男らしくない。ヒルの態度に、モチベーションのひとかけらも感じられない! やっぱり、イギリスを最後にF1辞めた方だ良かったのでは?

 ハッキネンはピットでのミスやマシントラブルに見舞われ、運が着いていなかった。が、クルサードは自らチャンスを失うような行動しかとっていない。カナダでアーバインを無理にオーバーテイクしようとして失敗、前戦オーストリアでは同僚をコース上から押し出してしまった。今度はミカ・サロの後輪にフロントウィングを引っかけて破損。落ち着け、デビッド。でも、フェラーリを喰っちゃいやよ!

 それにしても、決勝前に書いた予想が良く当たったこと!表彰台候補、まんまやないか(上記参照)!(8月3日)

成績やレースの経過など詳しくは、F1 TodayDaily F1へ。

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