Formula 1 : GP Diary > Rd.8 British GPUpdated on Jul. 12th, 1999.

第8戦 イギリスGP

予選

 久しぶりに退屈な予選だった。なぜなら、ハッキネン(マクラーレン)がポール、ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)が2番手、クルサード(マクラーレン)3番手、アーバイン(フェラーリ)4番手という、銀・赤・銀・赤のチェッカーグリッドになってしまったからだ。ポールがアーバインという展開が筆者の中では理想なのだが、それは実現不可能だとして、せめてアーバインがクルサードを喰うところくらいはあっても良かったのでは? あと、ヒルがトップに混じるとか。

 金曜日のフリー走行で、フェラーリ勢はスチュワートのバリチェロに負けているタイムを出している。フェラーリの不調か、それともスチュワートの好調さのどちらかが表に出ただけの結果だろうが、フェラーリファンとしてはとても気になることだ。そのフェラーリ、カナダ、フランスの予選で使ってきた新型048Bを本戦でいよいよ決勝でも投入することになっている。果たして、マクラーレンと張り合えるエンジンに仕上がっているのか。要注目だ。それにしても、フェラーリマシンのインフィールドの動きが、良くなくなっている。シルバーストーンの最終コーナー手前のいくつかのコーナーで、今までに見られたシャープな動きがほとんど見られないのだ。なぜだろう。筆者は、フランスGPから用いられている新型のカウル後端の形状変更が災いしているのではと、疑問を抱かざるを得ない。

 昨年同様、ミハエルに優勝して欲しい。けど、マクラーレン勢も手強い。けれどもここはマクラーレン勢とフェラーリ勢に遠慮してもらって、ヒルに優勝させて挙げるのがいちばんイイ。な〜んて、あり得ない話だけど。(7月11日)


決勝

 実は予選中、ミハエル・シューマッハがピットロードを出るときに、ピットロード走行中にハッキネンを抜いてしまったので、ペナルティが下るのではと心配したが、スタート順位に変動なし。

 ところが、スタート直後に事件が待っていた。後方でエンジンストールするクルマがあり、赤旗再スタートが告げられ直後、ミハエル・シューマッハがシルバーストーンで最高速をマークしたあとの右に曲がっていくストウコーナーで直進し、激しくクラッシュ。コックピットからすぐに出られなかったことからわかるように、重傷を負ったに違いない。そうすると今年のチャンピオンシップの行方は?と、考えざるを得ない。友人のKAZは筆者の携帯に“セナのときをおもいだしてしまった。”とメッセージを送ってきたが、まさにその通り。メディカルスタッフに救出され、しばらくその場で応急措置がとられ、いったんメディカルセンターに運ばれた後、ヘリコプターで病院行き。唯一の救いだったのは、クラッシュ直後にステアリングを投げる仕草を見せてくれたことだった(おいおい、高い金かけて作られてるんだから粗末にするなよ)。

 それにしても最近のマクラーレンのピットワークはいいときはいい。フェラーリよりも迅速にピット作業を行える。アーバインとクルサードの勝敗を分けたのが、まさにこのピット作業だった。あとフェラーリのニューエンジンの走りが以前とそれほど変わらないところを見て、やや不安。やはりストレートの伸びは、メルセデス・イルモア・エンジンには勝てないなと思った。

 あと、ヒル完走も良かった。有終の美を飾れたんじゃないかな。(7月12日)

成績やレースの経過など詳しくは、F1 TodayDaily F1へ。

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