実は予選中、ミハエル・シューマッハがピットロードを出るときに、ピットロード走行中にハッキネンを抜いてしまったので、ペナルティが下るのではと心配したが、スタート順位に変動なし。
ところが、スタート直後に事件が待っていた。後方でエンジンストールするクルマがあり、赤旗再スタートが告げられ直後、ミハエル・シューマッハがシルバーストーンで最高速をマークしたあとの右に曲がっていくストウコーナーで直進し、激しくクラッシュ。コックピットからすぐに出られなかったことからわかるように、重傷を負ったに違いない。そうすると今年のチャンピオンシップの行方は?と、考えざるを得ない。友人のKAZは筆者の携帯に“セナのときをおもいだしてしまった。”とメッセージを送ってきたが、まさにその通り。メディカルスタッフに救出され、しばらくその場で応急措置がとられ、いったんメディカルセンターに運ばれた後、ヘリコプターで病院行き。唯一の救いだったのは、クラッシュ直後にステアリングを投げる仕草を見せてくれたことだった(おいおい、高い金かけて作られてるんだから粗末にするなよ)。
それにしても最近のマクラーレンのピットワークはいいときはいい。フェラーリよりも迅速にピット作業を行える。アーバインとクルサードの勝敗を分けたのが、まさにこのピット作業だった。あとフェラーリのニューエンジンの走りが以前とそれほど変わらないところを見て、やや不安。やはりストレートの伸びは、メルセデス・イルモア・エンジンには勝てないなと思った。
あと、ヒル完走も良かった。有終の美を飾れたんじゃないかな。(7月12日)