1997年、個人タイトルを争っていたミハエル・シューマッハが操っていたのはこのF310B。'96年型モデルのF310に大幅なモデルチェンジが施されたにも関わらず、F310に "B"がついただけ。
ところでフェラーリマシンは通常、Marlboroの広告をリヤウィングとフロントノーズにつけていますが、写真で見てお分かりいただける通りダイカストモデルにはMarlboroの文字は見当たりません。これはタバコ広告禁止しているときに施されているのと同じデザインのデカールを再現してあります。タバコ広告禁止時のデカールのデザインはフランス、イギリス、ドイツと3通りあるのですが、そのうちのフランスGP時のものです。ただボディの方に注目すると、リヤウィングからリヤカウルに延びるウィングレットは開幕当初及びヘビーダウンフォース仕様になっています。シェルが発売しているF310Bの方は、ウィングレットが取り外されています。 |
1997年のシーズンを通してあまり目立たなかったように思われているベネトン勢ですが、実は確実に2位、3位を何度もゲットしてはいました。ドイツでは、ベテランベルガーが優勝もしています。マシン形状は'96年と大差なく、細かいところの熟成が行われていたはずです。ただ、ウィリアムズマシンのように、「めちゃめちゃ」速いというわけでもないのでセッティングの自由度を欠いたモデルだという見方もあります。こちらもフェラーリのモデルと同様、タバコ広告文字MILD SEVENが消され、代わりにBENETTONの文字が入っています。いずれにしても、筆者が気に入っているのはノーズの形です。ノーズの上側がほぼたいらで、下側が丸くなっている。実はこのデザインは、シューマッハがベネトンにいた初期の頃から基本的に変わっていないんです。 |