用意されたプレースマット |
匠味(たくみ)アボカド山葵 |
アップで |
・筆者は、最近毎週末そうしているように今日も新宿の町を歩いていた。いつもは行き当たりばったりに歩き回るが、今日は迷わずモス・バーガーへと足を進めた。アイツとの出会いを果たすためだ。アイツを注文すると、まず25分待ちを申し渡された。日記帳と読みかけの本を忘れ、25分という時間がたった今の自分にとって得なのか損なのかを考えつつ、店内に掲げられたナン・チョリソー、ナン・タコスの垂れ幕に翻弄される。が、「25分待って損はない」とアイツを注文。会計は、1,200円(内訳:アイツ+オニポテセット=880+320円)! ファストフードで1人分1,000円越えは、ただの食いしん坊と思われるかもしれないがそうではない。
・番号札を持って席に着き、筆者が今日唯一持ち合わせた手帳に家に帰ってからするべきことやホームページの原稿など考えを巡らしていろいろ書き込みを始めた(何を隠そうこの文章の原稿もそこで書き始めた)。待ち始めてから程なくして、アイツの売り切れが告げられた。「食べられなかった人たちの分まで味わってやろう」と、心の底で高飛車な台詞を思いつく。
・アイツとは、匠味アボカド山葵である。
・注文してから20分が経過して、店員がプレースマットとフォーク・ナイフ・スプーン・紙ナフキンと、アイスティーを持ってくる。匠味を食べたときは、ここまでの演出はなかったので、少々驚いたが、モス・バーガーの誇る最高級品を注文した者に相応しいもてなしである。
・ちょうど25分が経過した頃、筆者の前に匠味アボカド山葵が届けられた。店員に、山葵がすりおろしたてなので、味見するところからはじめて欲しいと告げられる。少々山葵が苦手な筆者はおそるおそるなめてみる。すると、どうだろう。口の中に山葵の香りが立ちこめた。これほどまでに香りが立ちこめる山葵に出会ったのは初めてだ。その山葵を全てハンバーガーに塗り込む。アボカドの上と、その下の肉との間に丁寧に塗りつける。そして、ほおばった。山葵の辛さはアボカドのまろやかさに打ち消され、香りだけが肉とトマトとともに口の中に広がった。ボリュームはそれほどでもなかったが、こだわりの一品をまた味わうことができ、満足した。
・2週間ぶりの新宿は、雨。摩天楼の頭が雲をかぶっていた。
・匠味アボカド山葵のエネルギーをフルにコンテンツ作りに注ぐのだが、やはり思い通りの制作活動をこなすことができず、週末が暮れていく。今から、9月の第四週の祝日が楽しみでならない(笑)。